3F・METoA3:カイタイノセカイ インタビュー/クリエイティブラボ LENS

「カイタイノセカイ」の裏側を覗いてみよう!

LENSは、インタラクションアーティストの岡田憲一氏と、空間デザイナー冷水久仁江氏によって結成されたクリエイティブラボ。「手触り感」や「楽しさ」といった感覚を、さまざまな手法で表現しています。今回は、家電リサイクルというテーマで制作したアニメーション作品「カイタイノセカイ」の創作エピソードについてお聞きしました。

LENS

インタラクションアーティスト岡田憲一と空間デザイナー冷水久仁江により2014年に結成。数値化することが難しい「手触り感」や「楽しさ」などの感覚を、インタラクティブな装置、空間、映像など、さまざまなメディアを通して表現し研究するクリエイティブラボ。

LENS

リサイクルについて興味を持つ「入口」になればいいですね。

今回の作品「カイタイノセカイ」の特徴はどこですか?

一番の特徴は、手元のパネルで操作しながら、アニメーションを見る仕掛けがあるところですね。見せるというより遊ぶもの。お客様が参加しながら楽しめるところがポイントですね。まずは、難しいことを考えずに、気軽にふれて楽しんでいただければと思います。

リサイクルというテーマは、難しかったですか?

そうですね、もともと深く考えたことがないテーマだったので難しかったです。でも今回のオファーをきっかけに、三菱電機のリサイクル工場を見学できたことで、いろいろな気づきや創作のヒントが見つかりました。

工場見学で感じたことや、発見したことなどを教えてください。

まずは、思いのほかクリーンな環境で、漠然と持っていたイメージと違って新鮮でした。更に驚いたのは、人の手作業で解体する工程があるところ。手間暇かけて丁寧に、細かく細かく製品が分解されている様子は、創作のヒントになりました。そしてリサイクル工場って、ごみを処理する場所ではなくて、新しい製品をつくる素材を生み出している場所なんだと分かりました。家電製品にとってある意味ハッピーな場所なのかなって(笑)。そんな妄想をふくらませていくと、何か楽しい表現にたどり着きそう!と思いました。

表現上のこだわりを教えてください。

リサイクルに興味のない人でも楽しめるように仕掛けや表現を工夫して、マジメに堅くならないよう意識しました。家電に風船をつけて飛ばしたり、小人がパーツを運んだり。実際の工程をなぞる表現ではなく、ファンタジーな世界観で表現することにはこだわりました。

どんなふうに楽しんでもらいたいですか?

まずは楽しいアニメーションを見るところから始まって、操作しながら遊ぶ。操作しないと見ることができないアニメーションも散りばめているので、そういった遊びの要素を、積極的に見つけながら楽しんでもらいたいです。お子様連れでも楽しめるように、子どもの好奇心をくすぐることができるといいですね。この体験を通じて、結果的にこの作品が、リサイクルについて興味を持つ「入口」になればと。

METoA Ginzaには、いい意味で偶然の出会いがある。

この作品に限らず、創作の際に大切にしていることがあれば教えてください。

意識しているのは、どの作品でも視点をすこし変えることですね。真横でしか見ていなかったものを真上から見るとか。昔からある仕掛けや遊びと最新のテクノロジーをミックスさせて新しい装置をつくるとか。あとはインタラクティブであること。つまり、私たちの世界観だけで完結するのではなく、参加してもらうことで初めて完成するような作品にすることを常に意識しています。

METoA Ginzaで作品を発表する魅力について教えてください。

展覧会や美術館といった場所だと当然ですが、アートや作品に興味がある人が集まりますよね。ところが、METoA Ginzaの場合は、いい意味で偶然の出会いがあると思います。1階がカフェですし、商業施設に隣接しているので。買い物ついでに何気なく立ち寄ってくださる人にアプローチできるのは作り手としても新鮮ですね。

今後、チャレンジしたいモノづくりについてお聞かせください。

今回のようにお題をいただいて創作するものと並行させて、私たちの原点回帰じゃないですけど、またもう一度、自分たち発信で作品をつくりたいと思っています。クライアントワークとライフワーク、2つを循環させながら、手を動かしてスキルを磨いて、ノウハウを蓄えていければいいですね。